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ディズニーとか映画とか。All I can say is this: listen to me. My name is Raito. That is not my real name.
2024年11月21日 (Thu)
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2024年07月31日 (Wed)
 「この映画をすべての人の青春に捧げる」とはフォン・シャオガン『芳華-Youth-』のラストに掲げられた言葉ですが、ピクサーはまさに、「この映画をすべての人の思春期に捧げる」という思いで『インサイド・ヘッド2』を作ったのではないか。
 私はちょうどライリーと同じ年の頃に引っ越し・転校を経験したため、前作は「引越して友達もいなくて上手くいかなくて不安だよね( ;  ; )分かるよ( ;  ; )」という方向性でライリーに共感しすぎてベショベショに泣いていたのですが、今作はより多くの人の共感を呼びやすい「思春期の不安」がテーマになっています。
 ニキビと不安でいっぱいの思春期を過ごし、友達を無くすのが怖くて夜な夜な泣いていた13歳だった無数の「あなた」(私のことです)のための映画、というわけ。
 確かに共感はしたし、よく出来た映画だとは思うのですが、ピクサーが「これからは『あの夏のルカ』や『わたしときどきレッサーパンダ』『マイ・エレメント』のような監督の自伝的な作品ではなく、多くの人が共感できる作品を作るんや!!」と語っていたことを考えると、「いや、映画の良さって『共感できるかどうか』だけじゃないじゃん…!?」とかなり微妙な気持ちにもなります。
 自分とは全く違う境遇の人間の、知り得ない人生と感情を見て、それでも涙させられることがあるのが映画の醍醐味じゃないのかい…!?
以下、ネタバレありの感想です。

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2023年12月14日 (Thu)
 幸運にも試写会に当選したため、『ウィッシュ』を見てきました。ちなみに吹き替え版です。以下つらつらと感想を書きますが、特にミュージカル・ナンバーは意訳されていることが多く、吹き替え版を見ただけでは本来の作品が持つ文脈を見落としている可能性が高いので字幕版を見たら印象が変わるかもね〜。(予防線を張るオタク)


ディズニーが満を持して手描き風3DCGアニメに参入
 さて、近年の(ディズニー・ピクサー以外の)アメリカのアニメーション映画に目を向けてみると、世はまさに大「2Dアニメ風3DCG時代」を迎えています。このジャンルでのゲームチェンジャーだったソニー・ピクチャーズ・アニメーションの『スパイダーマン:スパイダーバース』(2018)や続編の『スパイダーマン:アクロス・ザ・スパイダーバース』(2023)を筆頭に、ドリームワークス・アニメーションの『バッドガイズ』(2022)、『長ぐつをはいたネコと9つの命』(2022)、故ブルースカイ・スタジオ(……)から引き継がれたアンナプルナ・ピクチャーズの『ニモーナ』(2023)、ニコロデオンの『ミュータント・タートルズ: ミュータント・パニック!』(2023)などなど。(ソニー・ピクチャーズの『ミッチェル家とマシンの反乱』(2021)もこの流れに入るかな?)
 これらの作品はそれぞれが独特のスタイルかつド傑作揃いという、いや~、アメリカのアニメーションは素晴らしい時代を迎えていますね……。(しみじみ)
(あと、スペインの製作会社ですが逆に手描き2Dアニメを3DCG風にしたSPAスタジオの『クロース』(2019)みたいな例もあります)


 そして今回、『ウィッシュ』も、この「2Dアニメ風3DCG」の潮流に乗っかっています。 上記ツイート(改め、ポスト)の特に4枚目の画像を見てもらうと、あえてキャラクターの主線を描写しているのが分かると思います。
 これまでディズニーやピクサーのCGアニメーションは「リアル」な質感を追求しており、逆に言えば他スタジオの2D風はその対抗路線だったとも言えます。

 ディズニーも『シュガー・ラッシュ』併映の「紙ひこうき」(2012)や『ベイマックス』併映の「愛犬とごちそう」(2014)など、3DCGを手描きアニメーション風にした短編アニメーションの例はあったものの、長編アニメーションが作られるまでには至っていませんでした。
 では、2Dアニメ風3DCGは何のために使われているのか。たとえば『スパイダーバース』ならばコミックブック風のビジュアルの再現、『長ぐつをはいたネコと9つの命』であれば(おとぎ話の登場人物が集まるというストーリーから)絵本風の質感を採用していました。
 であれば、これまでずっとリアル路線の映像で勝負してきたディズニー・スタジオが今回の『ウィッシュ』での2D風3DCGを採用したのは、過去のスタジオの手描きアニメーションの伝統に敬意を払う、という意味でのものなのでしょう。
 ……というのは見る前から予想していたのですが、予告編を見た限りでは「うーん、あんまり過去のディズニーの手描きアニメっぽさは感じないなあ……」と思っていました。

 ところが実際にスクリーンで見てみると、本丸は「背景」だったんです。
 めちゃくちゃディズニーの手描きアニメの背景っぽい!!!!
 水彩風の質感もそうなのですが、『眠れる森の美女』の背景を思わせるような木々のデザインが随所に取り入れられているのも平面感を強調し、功を奏している気がします。


 他スタジオの2D風3DCGアニメーションに見られるようなダイナミックなカメラワーク、リミテッド・アニメーションのような大胆な緩急、あえて歪んだ造形…といったような作風に比べると、端正でおとなしすぎるきらいはあるものの、『ウィッシュ』が指向するのは「伝統的なディズニーアニメーション」の作風なのですし、3DCGアニメーションでこんな昔のディズニーアニメーションみたいな背景ができるんだ…。というのにいたく感動したので、映像の狙いについては、この背景だけでじゅうぶん成功していると言えると思います。

『プリンセスと魔法のキス』との対比に見る「願い」
 ディズニー100周年を記念する作品のタイトルが『WISH』と聞いたら、それなりにディズニーに親しんできた人なら「なるほど、ディズニーらしさを込めたタイトルだな」と感じると思います。

 改めて説明するまでもなく、「願いをかける」というのはディズニー・スタジオ長編アニメーション第一作の『白雪姫』の「私の願い(I'm Wishing)」にはじまり、『ピノキオ』の「星に願いを(When You Wish Upon A Star)」から『シンデレラ』の「夢はひそかに(A Dream Is A Wish Your Heart Makes)」と、ディズニーのトレードマークともいえるキーワードです。
 本作の邦題を『アーシャと願いの星』みたいな『(主人公の名前)と●●の△△』方式(ex.『メリダとおそろしの森』『アナと雪の女王』『モアナと伝説の海』『ラーヤと龍の王国』『ミラベルと魔法だらけの家』etc....)にせず、あえて原題の"WISH"をそのまま採用したところにも、ディズニーの歴史とこの一語は切り離せないというプライドを背負ったタイトルだから、という配慮を感じます。

 さて、反面この「願いをかける」というディズニーのトレードマークに関しては「願ってるだけで努力しなければ願いは叶わないだろ」という批判も多くなされてきました。これを受けて、『プリンセスと魔法のキス』(2010)では主人公のティアナ自身が「願うだけ」という姿勢を批判し、「ただ願ってるだけじゃだめ、努力しなきゃ」と奮闘するという、メタな展開が盛り込まれています。

 『プリンセスと魔法のキス』(2010)は『チキン・リトル』(2005)以降、『ルイスと未来泥棒』(2007)『ボルト』(2009)と3DCGアニメーション路線になっていたディズニー・スタジオが久々に手描きアニメーションに回帰した作品であり、「これまでのディズニーの伝統を祝福しつつ、未来に踏み込む」位置づけでもありました。
 要するに『ウィッシュ』と立ち位置がめちゃくちゃ似ています。ちなみに、『プリンセスと魔法のキス』のティアナはディズニー長編アニメーション初の黒人主人公でしたが、『ウィッシュ』のアーシャもディズニー長編アニメーション初のアフロラティーナ(アフリカ系ラテンアメリカ人)の主人公です。
 『プリンセスと魔法のキス』の過去のディズニー作品のお約束へのメタ的な視点、過去作を想起させるイースターエッグ、といった要素が『ウィッシュ』にもありますが、特にメインテーマは『プリンセスと魔法のキス』で描かれた要素を発展させています。

※ここから先、ネタバレありの感想です。※
2021年11月27日 (Sat)
 『ミラベルと魔法だらけの家』を見てきました!(字幕鑑賞)
 最近映画に対するモチベーションが下がり気味なので情報をぜんぜん追えていなかったのですが、美しい色彩、楽しい音楽、魅力的なキャラクターで事前情報がほとんどなくても(当社比)楽しめました。(いつもはディズニーアニメーションの映画公開前に製作者インタビュー読んだりしてるので……)
 ディズニー映画の中で突出した傑作!というわけではないですが、最近のディズニーの安定したクオリティで、尺も短めなので安心して見ることができます。
 スクリーンで見るとアニメーションの繊細さを堪能できて良いですね。
 ミラベルのスカートの重なりや細かな刺繍など、服の質感に特に目を奪われました。ミラベルをはじめ女性キャラクターの衣装はデザインもとても可愛くて、Dハロの仮装人気が出そう。

 以下、ネタバレありの感想です。

2021年07月30日 (Fri)
『パイレーツ・オブ・カリビアン』シリーズの二匹目のドジョ……ディズニーのアトラクション映画化最新作、『ジャングル・クルーズ』を見てきました!(劇場鑑賞。ディズニーは早く某大手シネコンと仲直りして。)
以下、ネタバレありの感想です。

2021年06月18日 (Fri)

 早速ですが、ピクサーの新作『あの夏のルカ』を見ました!

 主人公ルカの声は『ルーム』『ワンダー キミは太陽』のジェイコブ・トレンブレイ、ルカを人間の世界に導くアルベルトの声は『IT/イット それが見えたら、終わり。』のジャック・ディラン・グレイザーがあてています。『IT/イット』のときは高音早口でまくし立てるキャラだったジャック・ディラン・グレイザーくんが、すっかり「お兄さん」の声になっていて動揺しました。大きくなったね……。

 以下、ネタバレありの感想です。


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