Red Notebook この映画がやおい!2020 忍者ブログ
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ディズニーとか映画とか。All I can say is this: listen to me. My name is Raito. That is not my real name.
2024年11月23日 (Sat)
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2020年12月31日 (Thu)
初めての方は初めまして!そうでない方はこんばんは!
どうも、一年ぶりの「この映画がやおい!」です。
さて、皆さんにとって、今年はどんな一年でしたでしょうか。
やはり様々な形で、誰もが新型コロナウイルスに影響された年になったことかと思います。
映画好きとしては、映画館が休業せざるをえなくなってしまったのには、ほんとうに胸が痛くなりました。映画館の営業が再開した後も、大作映画が月々に公開延期や配信でのリリースとなり、映画業界は大きく揺れています。
今後の映画業界のことを考えると、暗澹たる気持ちになるニュースも多く……。
しかし、「今年は映画も公開延期が多かったし、やおい映画も少なかったんでしょうね……」とお思いのそこのあなた!ところがどっこい!今年も素敵なやおいがいっぱいありますよ!やったね!
というわけで、今年の新たなる希望(ルビ:やおい)を振り返ってゆきましょう。
いつものごとく、ゆるーく公開順に並んでいます。

「嘘八百 京町ロワイヤル」

うだつのあがらない鑑定士×才能はあるのに売れない陶芸家コンビが帰ってきた!
今回は佐々木蔵之介がメインヒロイン、ミステリアスなサブヒロインが広末涼子です。
広末涼子によろめいている中井貴一に、メインヒロインの佐々木蔵之介が「ダーリン、浮気は許さないっちゃ!」とか言ってるのが見られます。正確なセリフは覚えてないですが、だいたいそんな感じだったと思います。うんうん。

「フォードVSフェラーリ」

新年早々(いろいろな意味で)かっ飛ばしていった映画です。
破天荒なドライバーのクリスチャン・ベールと、彼を信頼するチームの司令塔、マット・デイモンのアツい友情もの。殴り合いのケンカをしたりもしながら、同じ夢(ル・マン)に向かって共に走ってゆく二人。
お、王道~!!
熱いレースに夢中になっていると辛い展開もあったりして、光のオタクにも闇のオタクにも刺さるんじゃないでしょうか。スパナ……
なのですが、私はちょっとセクシー・ジョン・バーンサル=リー・アイアコッカの方によろめいていました。ちょっとなにその、ビジネスマンらしからぬ上腕二頭筋は……

「his」

かつての恋人が娘を連れて現れ、二人で子育てをしながら田舎暮らしをする話。
年月を経た感情に弱いので、セーターのシーンで情緒がめちゃくちゃになってしまいました。
男性二人で子育てをする話ですが、母親の女性を悪役にしないとこも良かったですね〜

「オールド・ガード」

(ほぼ)不老不死の兵士たちで構成された特殊部隊が、実は影で世界を救うために暗躍していた……というお話。この特殊部隊のメンバーとして、ジョーとニッキーというカップルが登場します。なんとこの二人、十字軍が聖地回復をしようとしていた時に敵同士として出会い、今はラブラブな恋人同士という、たいへんドラマチックな過去をお持ち。
君〜と好き〜なひ〜とが〜百年〜続き〜ます〜よに〜どころじゃないですよ。900年くらい続いてますよ。
ビッグバジェットのアクション映画で男性二人の恋愛関係を真正面から描いたという意味でも、ジョーとニッキー、ハリウッド映画界のゲームチェンジャーなんじゃないでしょうか。
ジョーとニッキーのとっても♡ロマンチックなシーン、UK &アイルランドのNetflix公式がYouTubeで公開してくれていますので、まあ見てってくれよな。

「BOYS/ボーイズ」

陸上の強化チームで出会った二人の少年が次第にひかれあってゆき……というオランダの青春映画。ふとした瞬間にキスをしてしまったことから二人の関係に変化が…という王道ロマンティック展開に胸がギュンギュンします。

「ソン・ランの響き」

高利貸しの取立て人をしている男と、カイルオン(ベトナムの伝統劇)の役者の男が出会い、反発しながらも徐々に心を通わせていくお話。
この二人、「もう一日あったら恋になっていたんじゃないか」と思わせる余韻が切ないです。
ちなみに「ソン・ラン」というのは劇中にも登場するベトナムの民族楽器で、木の玉を木の胴に打ちつけて演奏するものなのですが、「ソン・ラン」には「二人の男」という意味もあるそうです。
いやそんな……二人の男がぶつかることによって生み出される音楽すなわちそれがこのストーリーってこと……(エモーションの昂り)

「ハーレイ・クインの華麗なる覚醒 バーズ・オブ・プレイ」

2020年この上司と部下がヤバい!その①:ブラックマスクとビクター(ミスター・ザーズ)。
ブラックマスクのこと、アニメ(「アンダー・ザ・レッドフード」と「デス・イン・ザ・ファミリー」)ぐらいでしか知らなかったんですけど、こんなに可愛げのあるキャラだっけ……というかわいさです。ユアン・マクレガーのパワーか……?
そして可愛いブラックマスクが自分以外を見るのが気に入らない部下のビクター、ジョーカー&ハーレイにも劣らない凶悪ヤバカップルです。お幸せに。

「ジョジョ・ラビット」

公開時期もっと早かったかもしれない。2020年この上司と部下がヤバい!その②です。
サム・ロックウェル演じるナチスの軍人とその部下のアルフィー・アレン、話しているときの距離感などから、なんとなく二人は恋人なんだろうな〜というのが察せられます。
メンタルが不安定ぎみな上司とそれをなだめる部下という関係性も、ちょっとハーレイ・クイン組と似てますね。

「初恋」

汚職刑事と組織の裏切り者のヤクザを演じている大森南朋と染谷将太です。もう一度言います。汚職刑事と組織の裏切り者のヤクザを演じている大森南朋と染谷将太ですよ。ぜったいみんな好きなやつじゃん。この二人が組織から薬物を横領する計画を立てたところから、物語が転がってゆきます。
焼肉屋の2階で逢引き……じゃない密会……じゃない密談する二人がね、共犯関係の二人が共に破滅していく様がね、めっちゃ良いんですよね。
なんなんでしょうね、仲間ってかんじじゃないし、ましてやぜったいに友達じゃないのに、あの妙に気安い感じ。好きです。
なお、この二人に滾った人が多かったためか?公式がBL動画を作成してくれるという展開を見せました。この動画、「初恋」がこの二人のことみたいで面白いな……

「1917 命をかけた伝令」

何もかもを諦めてしまいそうになったとき、お前が名前を教えてくれた花の美しさに再び立ち上がる……みたいなのちょっと……すごかった……

「TENET/テネット」

大打撃を受けている映画館業界を救うべく(?)、クリストファー・ノーランが颯爽と公開してくれた今年の数少ない大規模アクション映画です。
久しぶりのビッグバジェット映画を、IMAXの大画面で、大音響で見て、「ああ、やっぱり映画っていいな…」って涙ぐむじゃないですか。見たことのない感覚の映像に、混乱しながらもワクワクするじゃないですか。そして、そこには銀幕に燦然と輝くやおいが……! これはもう号泣ものです。
作中でも言われているとおり、これは新感覚ビジュアルSFであると同時に、美しい友情(ルビ:ビギニング・オブ・ビューティフル・ヤオイ)の物語でもあったのです。
映画館に行けない辛い日々が続いても、やおいはきっと待ってくれてる。きっと、ノーランはそんなメッセージを込めてくれたんじゃないかな。
本人はやおいにあんまり興味なさそうなのに、なぜかヤオイ者の心によく響く作品を作ってくれるノーラン、今回もロバート・パティンソン(CV櫻井孝宏)の「君になら殺されてもいいかな」ってセリフがあったりしてね、もう事件よ事件……

「ダンサー そして私たちは踊った」

もはや公開順がよく分からなくなってきました。
ジョージアの国立舞踏団で切磋琢磨する若きダンサーたち。主人公・メラブは新たに入団した青年・イラクリと競い合っているうちに次第に惹かれてゆき……
コーチたちから舞踊に「伝統的な男らしさ」を求められるもそれにうまく応えられなかった主人公が、恋をすることによって、最終的には「自分」のダンスを見つける……という着地もとても好きです。

「窮鼠はチーズの夢を見る」

水城せとなの人気漫画の映画化です。作品としては原作の良さがあんまり生かされてないかな〜という感想なのですが、成田凌の演じる今ヶ瀬は、大きすぎて報われない感情が苦しくて惨めでみっともなくなっちゃうかんじがとてもよかったですね。

「WAR ウォー!!」

あらすじ:インドの諜報機関RAWの腕利きベテラン・エージェント、カビールが味方の高官を暗殺して姿をくらました。カビールを追いかけ抹殺する任務を任されたのは、優秀な若手エージェントのハリード。しかし、ハリードはかつてカビールの部隊に所属し、カビールに憧れていた……。
この時点でベテラン・ヤオイストの方たちは「おやおや?」と思われたことかと思います。スパイと裏切りときたらやおい、これお約束です。はじめての方は覚えて帰ってくださいね。
これだけではなく、さらにカビールはハリードの父親を殺した過去を持っている、ハリードの弱点をカビールだけが知っているなどの設定がモリモリに盛られてゆきます。
カビールの初登場シーン、初対面のハリード(年下大型犬攻め)が彼の一挙手一投足を切なげに見つめていて、「恋に落ちるのはや!!!」てなってしまいました。
髪をたなびかせてヘリを降りるカビールのドラマチックスローモーション→それを切なげに見つめるハリード……→リュックを背負うカビールのドラマチックスローモーション→それを切なげに見つめるハリード……→サングラスを外すカビールのドラマチックスローモーション→それを切なげにry(これを永遠に繰り返す)
みたいなシーンなんです、誇張なしに。また人が恋に落ちる瞬間を見てしまった……まいったな……
公式がこのシーンをYouTubeにあげてくれているのでぜひ見ていってください。
ほんとなんです…うそじゃないんです…
あとインド映画なので、さっきまで難しい顔してたイケメンがニコニコしながら歌って踊るシーンがあったりして楽しいです。
そういえばこれも(元)上司と部下の話なので、2020年この上司と部下がヤバい!③ともいえますね。

「マティアス&マキシム」

キスをきっかけにお互い意識し始めて……という展開は「BOYS/ボーイズ」とちょっと似てるかも。
雨の中のキスシーン、美しくて良かったてすね……
てかマット〜〜ちゃんとマックスにいろいろ改めてちゃんと謝ったんでしょうね!?

「ラストブラックマン・イン・サンフランシスコ」

サンフランシスコに住む主人公ふたりの距離感がいいんですよね。
ケアワーカーのジミーと芸術家肌のモンティの二人は、いわゆる「男らしい男」にはなじめない男たちで、スケボー二人乗りしたり、広い家ではしゃいだり、落ち葉掃除したりという空気感が良い。
家の手入れをしようとしている(ケアしようとする)人たちなのが見ていて居心地よいのかも。
二人の関係の落とし所も、切なくて良いです。
やおいなのか?と聞かれるとよく分からないのですが、やおいというのはあらゆる男二人の関係を包摂してくれる懐の広いワードなので、たぶんこれもやおい。
オープニングのめちゃカッコいいスケボーシーン、アマプラ公式があげてくれてるので見てください。

「世宗大王 星を追う者たち」

朝鮮王朝の王である世宗大王が、奴婢の身分だったチョン・ヨンシルを見いだし、彼の才能で水時計や天体観測器を作ってゆく……という歴史ロマンスものです。
王に気に入られて宮廷に呼ばれて高価な服に着替えさせられる、二人で並んで星を眺めていたら「私の星の隣にいるのはお前の星だ……」とロマンティック宣言をされるなど、「いったい私、どうなっちゃうの〜?!⭐︎」という少女漫画ばりの胸キュン展開。

見果てぬ夢を語った あの夜を忘れない
目立たない子だった私を 見つけてくれたあなた
見ていてね あなたの隣で輝くから ずっとずっと
二人で手を取り合って 駆け抜けてゆくの
Wow Wow 星空のロマンス…(★)
(★)×3 繰り返す


はっ、つい「天下一ファミリー‼︎ヤマダ」風クサクサ♡ポエムをしたためてしまいました。失礼しました。
全編にわたってやおいの風どころかやおいの嵐が吹き荒れていて、座席から吹き飛ばされるかと思いました。
しかし、そんな二人も幸せなままでは終われないのが悲しい。こんなに愛しあってるのに幸せになれないなら、愛にできることなんてもうないよ……。



さて、みなさんのお気に入りのやおい映画はありましたでしょうか。
今年は映画館にあまり行けなかったぶん見逃してしまった作品も多く、「あれが入ってないじゃん」というのも多々あったかとおもいます。聞くところによると、「ソニック ザ・ムービー」とかもこの上司と部下がやばい!あったみたいなんですけど……

見返してみると、日本、韓国、ベトナム、インド、ジョージア、オランダ、アメリカ、カナダetc……と、わりと色々な国の映画を挙げられていて、ちょっとうれしくなりました。(私はアメリカの映画が好きなので、アメリカ映画に偏り気味ですが)
今年は大作映画が公開延期になることが多く、そのぶんミニシアター系の作品によく足を運んでいた結果かもしれません。

今年公開予定で延期された映画含め、来年もたくさんの映画と、そしてやおいに会えることを期待しています。
きっとやおいは待っててくれてる。
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