タイトルは「この漫画がすごい!」と同じイントネーションで読んでくださいね。
さて、今年も様々な映画が公開され、腐女子の皆様におかれましてはあんな映画で盛り上がったり、こんな映画で盛り上がったりされたことと存じます。
しかしながら次々と新作が公開され、話題が移ろいやすいのが映画ジャンルの常。
私も腐女子のはしくれとして、この1年の己の萌えを記録しておくべきであろうと思い立ち、腐的に萌えた作品をまとめてみました。(単体萌えを含む)
ゆるーく公開順っぽいかんじで並んでます
『大脱出』
リアルでも大親友のシュワちゃんとスタローンがラブラブ脱獄計画、ジェームズ・カヴィーゼル演じる悪役がそれに嫉妬して2人の仲を裂こうとするお話。
潔癖症で冷徹な刑務所の所長(しかも常にオシャレなスーツでキメている)というジェームズ・カヴィーゼルの役どころが素晴らしく萌えました。
『新しき世界』
間違いなく、今年の映画沼腐女子界における一大ムーブメントとなった作品。日韓腐女子の交流を活性化させるなど、腐女子界に多大なる影響を与えました。
徹底して冷たく、バイオレンスな雰囲気の中で描かれる、韓国マフィアという最強のホモソーシャルにおける偽りの舎弟関係……
私自身はそこまで萌えてたわけではないんですが、「お前は俺を許せるか?」というセリフに込められた思いとか考え出すと床を転がりますね。
カン課長とジュング様の関係が好きです。
↑パク・ソンウン演じるイ・ジュング様。「俺は天下のイ・ジュングだぞ!」という小物感あふれるセリフがすてき。
『マイティ・ソー/ダーク・ワールド』
ロキちゃんがかわいい。『マイティ・ソー』『アベンジャーズ』を経て、「だってだって、お兄ちゃんに構ってほしいんだモン!」という駄々っ子っぷりが板についてきました。
敵側のダークエルフの主従コンビも「あ、この2人出来てるな」という雰囲気をそこかしこで醸し出していて良かったです。
問題のおでここっつんシーン。
http://thorkizilla.tumblr.com/post/80812491947/thor-the-dark-world-liveblog-x-this-is
『RUSH/プライドと友情』
F1レーサー、ニキ・ラウダとジェームズ・ハントのライバル関係を王道少年漫画的に描き、多くの腐女子を燃え&萌えさせた一作。
少年漫画に萌え狂う腐女子が多いことからも、こうしたライバル関係がいかにやおいと相性が良いものか皆さんご存知のことかと思います。
映画の中では険悪な雰囲気漂っていた2人が現実では仲良しさんだった、というギャップも萌えに拍車をかける要因となりました。ガソリンおいしい。
ダニエル・ブリュールの訛った英語と(`・ω・´)ってかんじの口元がかわいい。
『アナと雪の女王』
ハンス王子のもみあげをちぎっては食べちぎっては食べ
個別記事:『アナと雪の女王』ハンス王子の解釈 ハンス王子が好きすぎてつらい
『LIFE!』
写真家から主人公への一途な愛情が、全腐女子の胸を撃ちました。
『ウォルト・ディズニーの約束』
とにかくシャーマン兄弟がかわいい。この作品ではコミックリリーフ的な立ち位置だけど、この配役(B.J.ノヴァクとジェイソン・シュワルツマン!)でシャーマン兄弟のスピンオフ作ってほしいくらい。
シャーマン兄弟に興味を持った方には、今年DVDが発売されたドキュメンタリー映画「ディズニー映画の名曲を作った兄弟/シャーマン・ブラザーズ 」もおすすめ。
映画とは違って、なかなかに複雑な関係だったシャーマン兄弟の姿が語られます。
あとロバート・シャーマン役のB.J.ノヴァク氏が気になって「ザ・オフィス」(US版)を見始めたのですが、こちらもなかなかに801で御座います。
個別記事:『ウォルト・ディズニーの約束』 それがストーリーテラーのすべきこと
『ワールズ・エンド/酔っぱらいが世界を救う!』
エドガー・ライト監督+サイモン・ペグ&ニック・フロストコンビという時点で推して知るべし。
英国ぼんくらブロマンスはもはや一種のブランドになりつつありますね。
『THIS IS THE END/俺たちハリウッドスターの最凶最期の日』
『ワールズ・エンド』の英国ぼんくらブロマンスへの対抗株、米国ぼんくらブロマンス。(タイトルもなんか似てるし)
ハリウッド俳優たちが自身のパブリックイメージをネタにして本人役で出演しているんですが、セス・ローゲンが好きすぎるジェームズ・フランコとか、いやそれキャラじゃなくてガチなんじゃないの……って思っちゃう。
チョイ役のチャニング・テイタムがとてもエロいことになってます。
『キャプテン・アメリカ/ウィンターソルジャー』
タイトルのスラッシュが全て。
正義のヒーローが記憶を失ってしまったかつての親友と敵対することになるという、腐女子にとってはお子様ランチの上にショートケーキのっけたような展開を地で行っています。
キャップの新コスチュームがなかなか色っぽくて素敵なのですが、ラムロウを演じたフランク・グリロ氏の御歳50歳とは思えぬセクシーダイナマイツっぷりも捨てがたいです。
日本未公開の傑作"Warrior"でも素晴らしい筋肉を披露していらっしゃいました。
『アメイジング・スパイダーマン2』
ヒーロー物には往々にして起こる、ヴィランがヒーローに執着しすぎてヤバイ問題がこれでもかと濃縮された作品。
デイン・デハーン演じるお洒落で女たらしのハリー・オズボーン像がキュート。
ジェイミー・フォックス演じるエレクトロの「スパイディ好き好き><」感もとても良いヤンデレでした。
可愛さ余って憎さ百倍あり、逆恨みありの充実の一本。
『スチューデント・オブ・ザ・イヤー 狙え!No.1!!』
「絶世のイケメンを讃える歌」を生み出したという意味でも意義深い一作。
しかも物語は対立していたイケメンとイケメンが次第に仲良くなり無二の親友に、という王道中の王道。
イケメンがイケメンをお姫様抱っこしてオープンカーになだれ込むなど、「今時BLでもそれやらないんじゃない!?」という濃ゆい絡みを見せつけてくれました。
耳に残る楽曲が多く、ミュージカルとしてもとっても楽しい。
『U Want Me 2 Kill Him?/ユー・ウォント・ミー・トゥ・キル・ヒム?』
英国で実際に起こった事件を映画化した作品。
男子高校生がMI5から殺人を依頼されたターゲットは、自分の親友。しかし、その裏に隠された真相は……。
『X-MEN:フューチャー&パスト』
なぞなぞ:男2人が「お前は俺を捨てた!」「いや、お前が俺を捨てたんだ!」って言い合ってる修羅場映画ってなーんだ?
こたえ:X-MEN:フューチャー&パスト
『人生はマラソンだ!』
ゲイのオッサンがスポーツグッズ店のイケメンに一目惚れ、ラブレター(までもいかないお礼のお手紙)を出すのに四苦八苦する姿に萌えた腐女子は多いでしょう。
しかし彼が結局カムアウトしないのは、仲間内での扱いとか考えるとモヤモヤしますね。
『キル・ユア・ダーリン』
アレン・ギンズバーグ、ウィリアム・バロウズ、ジャック・ケルアックらビートニクたちと、ルシアン・カーによる殺人事件を描く作品。
花々を舞う蝶ことルシアン・カーを、今をときめくシックボーイ代表、デイン・デハーンが妖艶に演じています。ダニエル・ラドクリフが男性とのベッドシーンを演じたことでもちょっと話題になりました。(余談ですが、その時のダニエルくんの反応がすばらしかった。)
ノーマン・リーダスがルシアン・カーを演じた『バロウズの妻』も見てみたい。
『ウィズネイルと僕』
私的・今年の大本命。「スタンド・バイ・ミー」とかもそうなんですけど、「自分の半身として永遠に過去に置いて来た親友」ってのが好きなんです。
そして「ウィズネイルと僕」はそこに青春の終わりと黄金の60年代の終わりを重ねて描くから余計につらい。
ゲイに異様なほど怯える「僕」と、甥にそそのかされて若く美しい「僕」に恋をしてしまうゲイのモンティおじさんのおかしくも切ないやりとりも必見です。
個別記事:『ウィズネイルと僕』 飛び込めよダーリン、お先は真っ暗だぜ
『友よ、さらばと言おう』
背中を預けて戦う元相棒、言えなかった秘密……
かつて親友だった二人の男がマフィアと戦ううちに、過去に秘められた事件と向き合うことになるお話。
苦い展開でありながら、ラストを2人の笑顔の写真で締めくくるあたり分かっていらっしゃる。
一度見終わると、原題の"Mea Culpa(己の罪を認めること)"が切ないですね。
『イヴ・サンローラン』
イヴ・サンローランと、彼を献身的に支え続けたパートナー、ピエール・ベルジェとの関係が優美な映像で描かれます。
サンローラン役のピエール・ニネの少女漫画的な美しさには、溜息が出そうなほど。
クライマックスの「彼を愛してる。でも生涯の男は君だ」という衝撃的なセリフがこの映画の全てを表しています。
『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』
グルートとロケットラクーンのコンビが可愛いし、何よりドラックスさんがディズニープリンセスすぎてかわいい。
ドラックス役のバティスタさんはボンドの次回作にも出演とのことで、期待が高まりますね!!
『エクスペンダブルズ3』
帰ってきたお馴染消耗品軍団。
「もう、やっぱりバーニーには私がいなきゃ駄目なんだからっ」というリー・クリスマスさんの幼なじみ女子力が、シリーズを重ねるごとに増しております。
トレンチとヤンのイチャコラは全腐女子に衝撃を与えました。ガンナー涙ふけよ。
『トム・アット・ザ・ファーム』
罪悪感と代償行為、ストックホルム症候群と共依存……という、まさに「BLではなくやおい」と言うべき一作。美しい男2人のタンゴシーンは必見です。
個別記事:『トム・アット・ザ・ファーム』 トウモロコシ畑の亡霊
『チェイス!』
年末にやってきた、今年のやおい的ダークホース。
『スチューデント・オブ・ザ・イヤー』といい、今年はインド映画の801力(やおいりょく)を存分に見せつけられた感があります。中盤でちょっとしたどんでん返しがあるので、どこがどう萌えるのかを語るとネタバレになってしまうのが苦しいところ。
写真からもお分かりのようにバリバリのアクション映画でありながら、ラストは萩尾望都の「半神」「トーマの心臓」、山岸凉子の「ハトシェプスト」など24年組を思い出させるような味わい。
「天国の門なんてくぐれなくていいから、僕の片翼を君にあげるよ」系BLです。
『ホビット/決戦のゆくえ』
第一作のラストでドキドキ☆急接近を果たしたトーリンとビルボの、じれったい関係の行方を見守るシリーズ完結編。
初期はツンケンしていた思えないほど、今作ではトーリンがビルボにデレデレすぎて見てるこっちが恥ずかしいくらいでした。山の下の王しっかりしてください。
しかし今作でのビルボの可愛らしさは天元突破しているので、トーリンの態度は我々観客の「ビルボ萌え♡」という気持ちを代弁してくれているとも言えるでしょう。聖なるかな、どんぐり。
スランドゥイル王とレゴラスのエルフ親子も、「美しさは正義」とでも言わんばかりに存分にスクリーン上で暴れてくれます。
最後にアラレゴフラグをそっと置いていってくださるあたり、PJ監督の優しさはとどまるところを知りません。
皆さまは2014年、どのような萌えを過ごされたでしょうか。
私は未見ですが、『レクイエム 最後の銃弾』『猿の惑星 新世紀』『MONSTERZ』『フューリー』なども腐女子の皆様に熱い指示を得ていた印象があります。
2015年も良いやおいと巡りあえますように。
……というわけで、2015年やおい期待作リストを作りました。ご査収ください。