Red Notebook 「インサイド・ヘッド」私の地図になってくれる? 忍者ブログ
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ディズニーとか映画とか。All I can say is this: listen to me. My name is Raito. That is not my real name.
2015年07月23日 (Thu)

 
今のところ吹替で二回見ました。
ところでちょっと文句を言いたいんですけど、愛知県で字幕上映が一箇所もないって酷くないですか。
名古屋でくらい上映しててもいいのに。
字幕版の方がギャグのキレが良さそうで楽しみなのですが、ソフト化までお預けかな…


あらすじ:頭の中が大騒ぎだ〜!(真木よう子ボイス)


※日本の宣伝から分かる以上のネタバレはありません。



テーマとしては「感情って一言で表せるほど単純じゃないよね」とか「ネガティヴに思える感情もあなたのために必要なもの」とか、相変わらず倫理観がまっとうなピクサー映画。
ただ、これを「悲しみはどうしてあるの?」とかって使っちゃう日本の宣伝はネタバレ気味だけど大丈夫なのかなって……
アベンジャーズAoUといい、ここ最近のウォルト・ディズニー・ジャパンの宣伝はネタバレ要素が多すぎてなんだかな。


さて、この映画は宣伝で「これは、あなたの物語」と言われているように、誰にでも起こりうるありふれた出来事を主軸にしていて、
思い返してみると「これって実はすごく地味な話なのでは…」とも思えるんですよ。
でも地味な話にも関わらず、ドキドキするしハラハラするし温かい気持ちになるし号泣するし、間違いなくとてもよく出来た映画なわけです。
丁寧に心の動きを拾い上げるだけで、それはもうドラマなのだ、あなたの人生だってドラマティックな映画作品になりうるのだということをピクサーが高らかに宣言していて、
そのクリエイターとしての圧倒的な真摯さに、私なんかはもうウルッときてしまいました。

今までもピクサーの映画って感情に寄り添う映画が多かったんですけど(過去作のエモーションを使った本作のティーザートレイラーなんてまさにその象徴)


「インサイド・ヘッド」はもはや「観客が映画を見て共感する」を飛び越えて、「映画が観客に共感してくる」レベル。すごい。すごいグイグイくる。
「こういうことってあるよねー。うんうん、わかるよー。」ってスクリーンの向こうから言ってくる。
赤ベコかうなずきんちゃんかってぐらい共感してくる。


で、この「共感」の快感ってものすごくて、何気ないシーンでもわけもわからずボロボロ泣いてしまうんですよ。
マッサージで押されるツボがあんまり気持ちよくて、生理的に涙が出るような感覚。
もはや自分が何故泣いてるのかわからなくなってくる。
1番共感しすぎて泣けたのは、ライリーが母親に怒って「大丈夫とか簡単に言わないで!」と言うシーン。
わかる!わかるよライリー!


ちょっと話が逸れるんですが、なんで自分が「メリダとおそろしの森」が好きなのか、これを見てわかりました。
あの映画って脚本にアラがありまくりんぐだし、ピクサーの中では評価が低いのも仕方ないかな、と思うんですが、私がメリダを好きなのは、あの映画が私に共感してくるからなんですよ。
だってメリダがお母さんと喧嘩するときの気持ちとか、なんでこんな言い方しちゃうのかとか、分かりすぎて号泣だったから。


ところで、「インサイド・ヘッド」は共感をベースにしながらも、同時に「分かり合えなさ」についてもちゃんと描いてるところが好ましいなあと思いました。
具体的に言うと、ライリーが両親と食事するシーン。
あのシーン、予告編で最初に見たときは男女のステレオタイプをなぞってるかんじであんまり好きになれなかったのですが(実際今ももやる部分はある)、
「誰の中にも同じ感情があるけど、その働き方は人によって違うし、それによって一人一人性格が違うんだよー」って示してるんですよね。
エンドロールのオマケはその拡張版。
人によってどの感情がリーダーシップをとっているかは違って、例えばライリーのお母さんはカナシミ、お父さんはイカリ。
必ずしも万人にとってヨロコビが支配的な感情なわけではないというのが示されてるわけです。


 
今作はギャグがちょっと大人向けなことや、子供を見守る大人の視点が入っていることで「子供向けじゃない」と言われがちなんですが、
この「世界の見方」の提示は素晴らしくて、これこそ是非子供に見てほしい映画だと思いました。
だってこれ、見た後に世界の見方を変えてくれる映画じゃないですか。


子供が大人になっていく過程で、世界をどう理解するか、この世界の中でどう舵を取っていくかってとっても重要な要素だと思うんですけど、
この映画は「周りの人たちにはあなたと同じように感情がある。けれどもどんな感情を持ちやすいかは1人1人違うし、だから性格だってみんな違う」(そしてそれを良いとか悪いとかジャッジしない)という世界の見方を提示してくれる。
そして、自分という人間は感情や思い出、経験によって作られていくのだということも。

何千何万何億という人の中で、手探りでこの世界を生きていくことになる子供たちに
そっと寄り添い照らしてくれる。
劇中でヨロコビがカナシミに「私の地図になって!(you're my map!)」と言いますが
この映画はまさに、子供たちがこの世界を生きていく上での地図になってくれそうな作品だなーと思いました。


 


オマケ


短編「南の島のラブソング」はピクサーの短編の中で一番嫌いかもしれないです。
前回の「ブルーアンブレラ」に続きボーイミーツガールのテンプレでいい加減飽き飽きしたというのと、擬人化の仕方が安直すぎる。
「ブルーアンブレラ」の「主役の傘にだけは顔あるんかい」ってのもツッコミどころだったんだけど、あれはその他の顔を持たないモノたちの擬人化の仕方が素晴らしかったからね。
しかも男の火山のほうは火山に顔がついてる程度なのに、女の火山のほうはわざわざ女だと分かりやすいように長い髪の毛や髪飾りがあるんだ〜〜へえ〜〜って気持ち。
(一応言っておくと、だから差別的だと言いたいわけではなくて、それってlazyなのでは?ということです。)


 
オマケのオマケ


いま話題の、上映前に流れるドリカムのMVはひどい。
せめて映像としてのクオリティがもうちょっとマシなら我慢できたんだけど、あんな結婚式のスライドショーレベルのもの(しかも写っているのは全員知らない人である)を延々と見せられるのは辛すぎる。

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